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- 2018.07.10しわ、たるみを食事で防ぐ方法は?
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しわ、たるみを食事で防ぐ方法は?
まず具体的な食生活をご紹介する前に、肌の老化のメカニズムをみていきましょう。
今日は肌老化の中でも「糖化」というものをみていきたいと思います。
終末糖化産物AGEという言葉はご存知でしょうか。
「砂糖とたんぱく質が加熱されてできた物質」のことで強い毒性を持ち、老化を進める原因物質とされています。
ホットケーキを例にみましょう。
小麦粉(糖)と卵や牛乳(タンパク質)を混ぜたものを加熱するとホットケーキが焼けますよね。
そして、ホットケーキの表面のこんがりキツネ色になっている部分が糖化した部分です。
こうした食べ物に含まれるAGEの一部は消化の段階で分解されますが役約7%が体内に溜まってしまいます。
またAGEは、口から入ってくるだけではなく、体内でも生み出されてしまいます。
ある程度の糖質はもちろん必要ですが、過剰な糖質が体の中に入ってくると、その糖質は私たちのタンパク質と結びつき、AGEとなってしまいます。
体内のタンパク質が糖化しても、初期の段階で糖の濃度が下がれば元の正常なタンパク質に戻ることができます。
しかし高濃度の糖がある程度の期間さらされると、毒性の強い物質に変わってしまい元には戻れなくなります。
コラーゲンなどの肌を支えるベースとなるタンパク質が糖化ししまうと、硬くなり、たるみの原因になってしまいます。
また、体内でできるAGEの量は、「血糖値×持続時間」で表すことができます。
血糖値が高い状態が長いほど、体の中で糖とタンパク質が結びついて多くのAGEが発生します。そして糖にさらされる時間が5年、10年と長くなればなるほどAGEは溜まり続けるのです。
また、AGEを多く含む食べ物を頻繁に食べると、それだけ蓄積量が増えていきます。肌のコラーゲンは加齢により、長い歳月をかけてじわじわと体温で加熱されていきます。
そうすることでAGE化(糖化)が進み、太陽の紫外線も影響し、コラーゲンが変質すると弾力性を失いシワやたるみが出てきてしまいます。
ですので、糖化をから身を守る方法は
1.過剰な糖質の摂取を控えること。
2.血糖の上昇を緩やかにすること。
まず、
1.過剰な糖質の摂取を控えること。
どれぐらいが過剰なのか?がまず気になりますね。
まず厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では1日の摂取カロリーの50~60%。
成人女性の1日の推奨摂取カロリーは1800-2200kcal。
これは、体格や運動量やなりたい自分の体重によっても変わってくるので、
もし詳しくお知りになりたい場合は、ご相談ください。
この半分のカロリー900 kcal~1100kcalぐらいは糖質をとっても大丈夫ということですね。
エネルギーとして使われなくなった糖質は、肝臓と筋肉で貯蔵されますが、残念ながら体内で貯蔵している倉庫には、一定量しか入りません。
肝細胞は、食後直後に肝臓の重量の8 %糖質量にして100-120 g=400kcal~600kcalまで、
筋肉では、骨格筋の重量の1-2 %程度です。
成人女性の筋肉量は体重比で約36%を占めますので、体格等にもよりますが、大人で300g前後=1200kcalまで蓄えることができます。
個人差はありますが、この量を毎日超えてしますと、糖化がすすみ、また貯蔵されなかった糖質は中性脂肪へと姿を変え蓄積されてしまいます。
お茶椀1杯のお米160gは約269kcalですので、3食食べるだけで充分炭水化物の推奨量は、クリアしていますね。
それにプラスでおやつなどの糖質をとってしまうと余剰の糖質になってしまいます。
糖質は、調味料でお砂糖をつかうときやイモやカボチャや果物にもたくさん含まれているので、
まず何気なく癖で食べいてしまっているおやつや甘い味付のおかず1日の主食(ごはんやパン)から摂取している糖質の量を見直してみましょう。
甘いものが欲しいとき、おやつの甘味よりもお野菜や果物にシフトしてみることから始めるのは、いかかでしょうか?
例えば、たまねぎはオリゴ糖をたくさん含んでいるお野菜です。
オリゴ糖は低温で加熱することで増加し、甘味を増します。
*たまねぎから甘味を出す方法*
玉ねぎ(1/2個)くしぎり、大さじ2の水を加え、ひとつまみのお塩を振る。
ふたを閉め、玉ねぎがしんなりしたらできあがり。
→筑前煮などの煮物にしたいときは、
玉ねぎを入れる段階で、
ゴボウ(1/2本)
大根(100g)
にんじん(1/2個)
れんこん200g
鶏肉200gをの順に重ねて、にんじんに火が通るまで弱火で蓋を閉める。
にんじんに火が通ったら、100CCの水に干しシイタケ(2つ)の出汁をとったものを加え落し蓋で煮詰める。
最後に醤油大さじ2とみりん大さじ1で味をつける。
砂糖不使用でも、かなり甘く出来上がります。
今、旬であるお野菜で甘味を感じれるものは、パプリカが特におすすめです。
*赤パプリカのドレッシング*
赤パプリカ(1個)の種とへたをとり、適当な大きさにきってフードプロセッサーにかけ、塩麹(小さじ2~)を加え
お好みで、亜麻仁油(小さじ2~)加えたドレッシングは、とても甘く青菜、大根など他のお野菜にかけていただいても美味しくいただけます。
2.血糖値の上昇をゆるやかにすることです。
AGEは血糖値が高ければ、高いほど発生が多くなります。
いま話題のGIと指標が、血糖値の上げ下げを考える上で便利になりますのでご紹介させていただきます。
「GI値(グリセミック指数)」という言葉。炭水化物が分解され、糖に変わるまでのスピードを現した数値です。
低いほどゆるやかに血糖値を上げ、高い日度急激に血糖値を上昇させます。
精製された白砂糖などは特に血糖値の上昇を招くと言われています。
血糖値が急上昇したのち、血液内に過剰に余ったお砂糖は、血管を傷つけてしまいまい生活習慣病の原因にもなりますので、
美肌のためだけではなく健康のためにも意識しておきたいですね。
では身近なものGI値をみていきたいと思います。
※オーストラリアのシドニー大学ではグルコースを基準とした場合、GIが70以上の食品を高GI食品 56~69の間の食品を中GI食品 55以下の食品を低GI食品と定義しています。
*食べる順番*
海藻→野菜→タンパク質→炭水化物
にするだけで血糖値の上昇を防ぐことができます。
また食物繊維や良質な油(魚の油、オリーブオイル、アボカド)なども炭水化物の前に食べることで
血糖値の上昇をゆるやかにすることができます。
すべては自分で選択できます。
自分の美しさのためにまず簡単なものからぜひお試しください。