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- 2017.12.09今話題のグルタチオンの美白効果と飲む期間を薬剤師が解説
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美白といえばハイチオールやシナールが有名ですが、近年美容皮膚科や海外で注目されている「グルタチオン」
海外セレブや芸能人に人気の「白玉点滴」の成分もこのグルタチオンです!
今回は、そんな話題の成分グルタチオンについて詳しく解説したいと思います
目次
1、美白になるために必須な3つのこと
「色白は七難隠す」と言われますが、まさにその通りで
とあるアンケートで「女性の第一印象で好感を抱くポイントとなるのは?」という質問に対し、
男性の約55%が「肌が綺麗なこと」と答えているそうです。
年齢が上がれば、その重要度はぐっと増します。
抗老化、美白対策を常にしておけば、20年前の学園のマドンナといつ並んでも圧勝できます!
美白のポイントは
1、メラニンの生成抑制
2、ターンオーバー促進
3、抗酸化
メラニンの生成抑制
今日本に存在するほとんどの美白成分がメラニンの生成抑制に関係しています。
シミとは、紫外線や活性酸素による刺激に対して、皮膚を守るためにメラノサイトがメラニンを作ることによってできます。
そのため、メラニンの過剰な生成を防ぐことがシミを作らせないために必須となるのです。
では、もうできてしまっているシミに対しては意味がないのでは?と思われる方も多いかもしれませんが、肌にはターンオーバー(新陳代謝)の機能が備わっているので、メラノサイトがメラニンを過剰に作り続けるのを止めることが出来れば、自然とシミは薄くなっていきます。
ターンオーバー促進
先ほどもご説明したように、肌はターンオーバー(新陳代謝)が起こります。
ターンオーバーによって、傷や日焼けなどのトラブルは改善します。
しかし、ターンオーバーは年齢とともに遅れていきます。
いくらメラニンの過剰な生成を抑制しても、ターンオーバーが遅くてはなかなかシミは改善していきません。
メラニンの過剰な生成を抑えたうえで、さらにターンオーバーを正常の28日に戻すことによってシミを薄くすることができます。
抗酸化
活性酸素とは、不安定で攻撃的なもので、細胞を酸化させることで老化やガンを引き起こします。
シミに関しても、メラニンの過剰な生成の原因は、紫外線と活性酸素にあります。
紫外線に対しては、「日焼け止めをこまめに塗る」「サングラスや帽子を被る」などの対策ができますが、活性酸素に対してはどうでしょう?
活性酸素は、ストレス・たばこ・激しい運動・過度な飲酒・添加物の摂取などによって発生しますが、普通に生活しているだけで発生しているのです。
人間はエネルギーを生み出すときに必ず活性酸素を作り出します。
そのため、活性酸素を物理的に遮断するのは難しい。
そこで、活性酸素に対抗するのが抗酸化物質です。
抗酸化物質とは、活性酸素による酸化を防ぐもので、ビタミンCやビタミンEが有名です。
まとめ
美白のポイントは3つ。
①メラニンの生成抑制
②ターンオーバー促進
③抗酸化
これらの条件を満たすために必要な成分を基礎化粧品や食事、サプリメントから摂取すれば、透明感のある美しい肌を手に入れることができます。
2、グルタチオンって何?
では、本題に入っていきましょう。
グルタチオンとは、グルタミン酸・システイン・グリシンの3つのアミノ酸から成るトリペプチドです。(トリ=3、ペプチド=アミノ酸の集まり)
グルタチオンの働きは活性酸素を消去する=抗酸化作用。これにより、細胞を老化やガン化から守ります。
もう一つは、解毒作用です。解毒のメカニズムは、様々な毒物を細胞の外に排出したり、代謝機能にかかわる酵素を活性化させることです。
他にも、肝機能の改善や抗アレルギー作用も期待できます。
日本では医薬品として製造されている成分で、「タチオン錠」や「ランデールチオン錠」として販売されています。
病院で処方される時の適応は
【効能・効果】
薬物中毒、アセトン血性嘔吐症(自家中毒、周期性嘔吐症)、金属中毒、妊娠悪阻、妊娠高血圧症候群
【用法・用量】
還元型グルタチオンとして、通常成人1回50~100mgを1日1~3回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
つまり、解毒薬ということです。
3、グルタチオンの美白効果
そんなグルタチオンが美白に使われるようになったのは理由は?
高い抗酸化作用
第一に高い抗酸化作用です。
抗酸化作用が最も高いと言われるグルタチオンは、細胞の酸化を防ぐことによって、、抗老作用を示すと言われています。
また、グルタチオンは食事からの摂取が難しく、年齢とともに減少しやすいともいわれているため、補うことが必要です。
メラニン生成抑制
グルタチオンはメラニンの生成を抑制する。ユーメラニン(黒色メラニン)の割合を減少させると言われています。
メラニンは紫外線や炎症等の刺激から肌を守るために生成されます。メラノサイトがメラニンを過剰に生成することによってシミはできます。
また、メラニンにはユーメラニンとフェオメラニンの2種類が存在します。
ユーメラニンは、褐色~黒色のメラニンで、フェオメラニンは、黄色~赤色のメラニンです。
肌の色も髪の色も、このユーメラニンとフェオメラニンの割合で決まります。そのため、ユーメラニンの割合が増え過ぎないようにすることで肌が白くなるというわけです。
ただ、グルタチオンの美白の作用についてはまだ未解明な部分が多く、抗酸化作用は確かにありますが、メラニンの生成抑制作用に関しては疑わしいとする専門家もいるようです。
そのため、作用機序については断定できない部分もあります。
ただ、美容皮膚科でグルタチオンとシナールを処方されてシミが薄くなった。
Lシステインよりも効果を感じたという方の声はたしかによく聞きます。
4、グルタチオンのサプリの入手方法
「白玉点滴」と話題になり、点滴が主流となっているグルタチオンですが、点滴に抵抗がある方も多く
毎回わざわざ病院に行くのも・・・そもそも注射が苦手だし・・・
とハードルが高いようにも感じられます
そこで、サプリメントで手軽に!と考える方も多いようですが、残念ながら国内でのグルタチオンのサプリメントとしての販売は禁止されています。
グルタチオンは日本では医薬品成分なので、サプリメントとして販売できないのです。
しかし、海外のものを個人輸入という形で手に入れることは出来るようです。
グルタチオンを飲んでみたい!話を聞いてみたい!という方はお問合せ下さい。
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- 2017.12.11しわ改善成分「レチノール」とは?
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資生堂が日本で初めて医薬部外品として「しわを改善する」という効果効能が承認されたと話題になった「レチノール」
皆様ご存知でしょうか?今回は、このレチノールについて、薬剤師の私が詳しくご説明したいと思います!
目次
1、しわに悩む人必見!しわの対処法
しわは美容整形外科に行かないとどうにもならない。でも、整形には抵抗がある。と諦めていませんか?
今の化粧品の効果に本当に満足していますか?今使っている化粧品の成分に、本当に自信を持てていますか?
しわはきちんとケアすれば、減らすことが可能です!
しわの原因
そもそも、しわの原因は「老化」と「乾燥」です。原因が老化なんて言われたら、もうどうにもできないじゃないか!なんて怒らないでください・・・
老化の80%は「光老化」。すなわち、紫外線とフリーラジカル(強い酸化物質)が原因です。
紫外線やフリーラジカルによって傷つけられた細胞は、コラーゲンやエラスチンの生成が減少し、ハリや弾力がなくなります。
そこで、ターンオーバーを促し、細胞の酸化(酸化=細胞がサビて、肌の老化やガンにつながる)を防いであげることで、しわを改善することができます
キーワードは「ターンオーバー促進」「抗酸化」
しわの原因「光老化」を防ぐためには、ターンオーバーを促進して抗酸化物質を取ることが不可欠!では、どんな成分が良いのでしょうか?
これを実現するには、どんな成分が良いのか?
~主な抗酸化物質~
・ビタミンC
・ビタミンE
・緑茶エキス
・ビタミンA
・リコピン
・ポリフェノール
~ターンオーバー促進物質~
・ビタミンA
・EGF
・ビタミンB2
・ビタミンB6
これらの栄養成分を体の中からも外からも補給してあげることがしわの根本改善の近道です!
2、レチノールってなに?
レチノールとはビタミンAのことで、シミ治療で有名なトレチノイン(ビタミンA誘導体)と近い成分です。
ビタミンAには様々な形があります。
パルミチン酸レチノール、プロピオン酸レチノール、酢酸レチノール、レチノイン酸(トレチノイン)など。
浸透性が最も高い=酢酸レチノール
安定性が高い=パルミチン酸レチノール、プロピオン酸レチノール
作用が強い=レチノイン酸(トレチノイン)
※トレチノインは刺激が強く、日本では認可されていません。
ビタミンAの約90%はパルミチン酸レチノールの形で備蓄されます。これがいくつもの過程を経てトレチノインに変換され作用します。
レチノールは、皮膚や粘膜の形成、目の網膜の病気の予防にも使われます。
どうやってしわを改善するのか?
シワができる原因は、紫外線やフリーラジカルによって、真皮のコラーゲンやエラスチンが破壊されること
線維芽細胞がダメージを受けて、線維芽細胞が生成するコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸が不良なものになることで肌のハリや弾力が保てなくなることです。
レチノールは、線維芽細胞の働きを正常化し、良質なコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を生成できるようにします。
そのため、肌の弾力、潤い、柔軟性がアップし、深いしわが改善します
また、レチノールの特徴はターンオーバーを促すことです
肌の老化、肌トラブルの多くはターンオーバーが遅くなることで起こります
赤ちゃんのあのマシュマロのようなお肌のターンオーバーは 日
ターンオーバーを促す、抗酸化作用がある
まさに「抗老化物質」といえます
3、しわ以外にも効果がある!?
レチノールの効果はシワだけではありません。
トレチノイン・ハイドロキノン療法でトレチノインがシミ治療に使われるように、レチノールもシミに効果が期待できます。
シミを薄くする
シミができる原因は、紫外線やフリーラジカルで傷ついたメラノサイトがメラニンを過剰に生成することです。
本来ならメラニンはターンオーバーによって排出されますが、肌の機能が衰え、ターンオーバーが遅くなってメラニンをかかえた細胞が肌にとどまることによってシミが出来てしまいます。
メラニンを生成するメラノサイトの働きが過剰なまま表面のシミを削っても、またシミは出てきます。
メラノサイトの働きをコントロールしながら、シミを排出するためにターンオーバーを正常化する必要があります。
レチノールはメラノサイトの働きを正常化し、メラニンの過剰生成を抑制します。また、ターンオーバーを正常化し、すでにメラニンを多く抱えた細胞を排出します。
また、レチノールは凝集したメラニンの塊を分散させる働きもあります。
このようにしてレチノールはシミを目立ちにくくします。
ニキビを改善する
ニキビは、1つのニキビが何年も全く治らないということはほとんどありません。1つ治ってはまたでき、次々と新しいニキビができるため、ニキビ肌が何年も続くということが起こります。
ニキビ治療で最も大切なのは、今あるニキビを治すことではなく、ニキビのできない肌作りをすることです。
ニキビのできる原因は、皮脂の分泌が過剰になること、ターンオーバーが遅くなることで角質が分厚くなり、皮脂などが毛穴に詰まりやすくなることです。
レチノールは、皮脂を分泌している皮脂腺にも働きかけて、過剰な皮脂をコントロールします。
また、ターンオーバーを正常化することによって毛穴が詰まりにくくなるためニキビのできにくい肌を作ることができます。
4、アメリカでは常識!
ビタミンAは1986年に抗老化成分として発見され、レチノイン酸は、ニキビや光老化の治療薬として広く使用されています。アメリカではFDA(アメリカ食品医薬品局)により認可を受けた医薬品となっています。
1996年にアメリカではシワやシミに効く初めての医薬品「レノバ」が登場し、とても話題になりました。
使用者の60%~80%に効果が認められたそうです。
トレチノインは表皮のターンオーバーを促進し、メラニン色素を薄くすることが証明されています。
レチノールの誘導体(効きやすくした)であるトレチノインにこのような作用があり、レチノールにも同じ作用が期待できます。
5、美容皮膚科での使われ方
美容皮膚科専売化粧品「ENVIRON」
ホームケア化粧品+イオン導入等のサロンケア
トレチノイン・ハイドロキノン療法
日本では認可されていないため、美容皮膚科で海外から材料を仕入れて調合し、処方されます。
トレチノインとハイドロキノンのクリームが処方され、自宅で医師の指示通り使用します。
濃度等にもよりますが、かなりの高確率で肌のかさつき、刺激感などがあります。
そもそも、日本で認可されていないのは、刺激性が強いためです。
肌が弱い方は避けた方が良いでしょう。
6、レチノール配合化粧品まとめ
ENVIRON(エンビロン)
エンビロンの化粧品は、シワ専用の1アイテムにだけビタミンAが配合されているというものではなく、日々のホームケア商品(基礎化粧品)のほとんどにビタミンAが配合されています。
ビタミンAだけでなく、ビタミンC、ビタミンEなどの抗酸化物質を一緒に配合しているため、ターンオーバーの促進と抗酸化という2大アンチエイジング作用が同時に期待できます。
そのため、おススメはシミ、シワ、たるみの気になる方。
イオン導入や超音波などによりしっかりと深部まで導入すれば効果は一段と早く感じることができます。
資生堂 医薬部外品
エリクシール シュペリエル エンリッチド リンクルクリームS 6264円
純粋レチノール配合のシワ改善クリーム
日本で初めて、有効成分純粋レチノールの配合による「しわを改善する」新効能の認可を受け話題となりました。レチノールブームのきっかけとなった商品です。
表皮角化細胞でヒアルロン酸の産生を促進し、表皮内の水分量を高めて硬くなった肌を柔軟にし、シワを改善すします。
深いシワに特化した商品なので、普段の基礎化粧品にプラスして、目元や口元のシワに部分的に使うのがおススメ。
ビーグレン 美容液
QuSomeレチノA
2種類のビタミンA類成分を独自の浸透テクノロジーの極小カプセルで包み込んで、成分が深部に浸透しやすくされています。
額や眉間のシワに使用し、敏感肌の方でも使えるというところがポイントです。
7、副作用について
最も有名なのがA反応と言われるものです。
ビタミンAやその誘導体を塗布した場合に、ターンオーバー促進作用により肌がめくれてくる、乾燥感がある
などという反応が起こる場合があります。
大抵は2日~2週間前後で収まります。
ご不安な方は、濃度の低いもの、刺激の少ない成分のものから始めるのをお勧めします。
レチノール配合の化粧品が欲しい、詳しく聞きたい!という方はお問合せ下さい。
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